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LEGLABO 講師ブログ  2017年7月

Critical Period Hypothesisその2

ブログの題名になってる Critical Period Hypothesis という言葉ですが、これは日本語に直すと臨界期説と呼ばれているものです。

が、この日本語自体が意味不明なので個人的にはもともとの英語であるCritical Period Hypothesisの方を使ってるのですが(日本だとクリティカル・エイジとかの呼び名の方が知名度はあるんですかね)、恥ずかしながら私の場合、この言葉を初めて知ったのが留学する直前だったのですが、簡単に言うとこれ、「言語を習得する際の年齢の壁」のことです。

ある一定の年齢(Critical Period)を越えてしまうと言語習得は不可能になるという説なのですが、その名前に書いてある通り、幸か不幸か、これはまだ今のところ仮説の域を越えてはいません。

ただ前回の女優Yuhoさんもインタビューで次のように言ってるのですが、これは恐らく彼女の実体験から来た本音なのでしょう。

“I think to sound like a native speaker you need to start seriously learning a language before the age of 14”

私もこの「年齢の壁」に関しては、言語習得自体の可能性の可否はともかくとして、発音・アクセントに関してはそうなのじゃないかなと2人の我が子を見て思っています。

Yuhoさんは14歳までと言ってますが、私は日本で言う小4と小5の間にその壁があるような気がします。ま、でもこれもあくまでも仮説ですね…(^_^;)

 

それはさておき、前回の続きです。

このYuhoさん、実はこの入試問題(は、実はCritical Period Hypothesisに関する英文)で一般のジャパニーズ英語学習者を勇気づけてくれる発言をしてくれています。ちょっと長いですが、そのまま入試問題から引っ張ってくると…

“I know I don't sound perfect, but that's OK because I'm Japanese. When directors cast me, they aren't looking for a pure German or Brit.

「自分の発音が完璧でないことは重々わかってるし、それで全然構わないと思ってる。自分は日本人なのだから。映画監督達が私を役に選ぶ際も、別に彼らは純粋ドイツ人やイギリス人を私に求めている訳じゃない。」

更に、彼女はこう続けます。

That's not to say I don't want to get to that level - if you learn a language you should always strive to be the best you can be - I just think it's important to realize there are limitations”.

「別にネイティブのようなレベルまで行きたいとは思わない、と言ってるのではない。もし言語を身につけるのなら常に可能な限りベストは尽くすべき。そうではなく、ただ、限界があるということを認識しておくことは大事かなと思うだけ。」

海外で日本人女優として実際に色んなEnglish speakersまたはGerman speakersである役者さんたちにもまれてきた彼女の非常に達観した意見だと思いませんか?(^^)

ま、これでこのテーマも終わりでもいいのですが、実はこれまだ続きがありまして…。

それはまた次回ということで…。


Critical Period Hypothesis

山下結穂(やましたゆうほ)さんという女優をご存知ですか?

 

ま、当然私は知らなかったんですが、多分普通の高校生も恐らく知らんのではないかと・・・。

因みにうちの高3生も誰も知りませんでした(^_^;)。

 

で、この女優さん、実は某国立大学の入試問題に登場してまして、本文では

Japanese actress Yuho Yamashita – who has appeared in a number of German- and English-language films and dramas

という風に紹介されているわけです。

この段階で英語とドイツ語が堪能で、海外を活動の拠点としており、結構な数の英語&ドイツ語映画やドラマに出演している女優さんなのだな、とわかるわけですが、ふと、実は海外ではかなり有名だけど日本ではあまり知られていない日本人って結構いるのかも?とかも思ったりしたのですが、これはまぁ本題から外れるのでまた別の機会に。

で、このYuhoさん、海外のドラマや映画に結構出ているようなので、いわゆる子供の時に海外生活の経験が長い女優さんなのかなと思ったのですが、このあとで

“I know that I’ll never sound perfect in either German or English because I started too late with both."

とインタビューで発言しているのですね。すなわちこのYuhoさん、いわゆる「帰国子女」ではない、と。英独どちらにおいても自分の発音はパーフェクトではない、と。

ただ、この文章を読んだ私もそして生徒達も「これはいわゆるザ・ジャパニーズ的謙遜やな」とも思うわけです(^^)。

そしてその我々の推測を裏付けるかのようなインタビューワーのコメントが次のように書かれてあるわけです。

As far as I can tell, she is fairly fluent in both English and German. During our interview-conducted in English-she occasionally mixes up some vocabulary and speaks with a bit of an accent, but in general is easy to understand and has little trouble getting her point across in a succinct manner.

すなわち、英独いずれにおいてもかなり流暢なり、と。英語で行われた今回のインタビューでも時折単語がごちゃまぜになったり若干なまりはあるものの、彼女の言いたいことを理解するのにほとんど支障はない、と。

で、このYuhoさん、いわゆる普通の日本人として日本で育った後に海外進出をしたわけですが、このインタビューワーが証言しているスピーキングレベルに到達するまで、かなりの時間を英語やドイツ語独特のリズムやイントネーションを聞くのに費やしたそうで、英独どちらの言語においても音声学のクラスに通い、日本語では使わない筋肉を使う練習などをやったそうです。

まぁこのあたり、やはり語学習得にラクな道はないなとも思うわけですが、このYuhoさんがこのあと一般的な英語学習者にとってなかなか心強いコメントをしてくれるわけですが、ちょっと長くなったのでそれはまた次回に…。

あ、因みにこれ全部入試問題の内容です。


reunion

昨日は教室業務はお休みだったのですが、2年半ぶりに懐かしいお客さんがご家族で教室を訪ねて来てくれました。

ちょうど私がイギリスから帰国する時に入れ違いでブリストルにご家族で来られた方で、なぜか私の周囲には司法関係の方が多いのですが、この方も同じく法曹界に身を置かれている方で、ブリストルでのコースが終了した後、引き続きUCLでもう1年研究をされたあとで帰国されたとのことで、昨日は関空からそのままスーツケースを持って教室まで直行してくれました。

この方とは、ブリストル在住時代に私が書いていたブログを通じて知り合ったので、実際にお会いするのは実は今回で2回目なのですが(奥さんとは初対面!)、それまでにご夫妻とはメールやFacebook等でのやりとりが何度もあって、実際に会うのが2回目と思えないほど昨日は大盛り上がりの再会となりました(^^)。

こう考えると一昔前に比べたら、今はネットのおかげで本当にいろいろなことが便利になりましたよね〜。

2人のお子さんもご一緒だったのですが、ご長男が5歳と言うことで、昨日教室にいる時にお父さんが本の読み聞かせをしていたのですが、ご長男くんのキレッキレッのブリティッシュイングリッシュを久々に耳にして、なんだかとても懐かしくなりました

お子さん達は母国語が定着する前の渡航で、且つ、5歳での帰国なので、傍で見ている分には日本語よりも英語の方がストレスなく使えるような感じでした(とっさに出てくる言葉は日本語ではなく英語…)。

ご夫妻と話していて面白かったのは、渡航後しばらくして、お子さんたちが真っ先に英語を口にするようなったのは「文句」or「ののしり語」とのことで、そういえば確かにうちの子もそうだったと思いました。友達からの影響も大きいですが、先生も結構使うようですね…(^_^;)。How dare you!とかYou are a liar!とかIt's not fair!とか。ののしり語の方は自主規制しますが…。

そして次に口にするのが「遊び」の時。これはまぁわかりやすいですよね。やはり子供の遊びは万国共通で、そこに言語による壁はあまり高くないということなのでしょう(これが恋バナとかになると一気にlanbuage barrierが高くなり、うちの長女はかなり苦労しましたが…)。

この2つに関しては、その状況や感情を表す表現が非常にリアルに子供たちの中に入ってくるのでしょうね。明らかにその状況で発せられる英語は「日本語から英語への翻訳」ではなく、気持ちを英語でそのまま表現しているのだなぁ、と。

あと英語教師として興味深かったのは、母国語の日本語が入る前にバイリンガル環境(学校では英語、家では日本語)に身を置いていたので、最初の頃は日本語の文法が英語に入ったりというようなこともあったらしいです(英語を話す際に、SVOではなくSOVの語順になったりとかですね)。どちらの言語もまだ不安定な状態でバイリンガル環境に置かれると、そういうことが起こるのですね…。あと、最近になると、日本語を話す際に、不自然な日本語(ご両親から見られて「今明らかに英語表現をそのまま日本語に翻訳しただろ?」的な)を話すこともあるとのことで、ここらへんはいわゆる純粋日本人中・高生達が英語を話す際に日本語⇒英語と翻訳して話すような感じの逆バージョンですよね。

改めていろんな気づきが得られてとても充実した日曜日でした(^^)。


後発隊

流石に中高一貫校でも先発隊は期末考査の終了したところが多くなってきましたが、それでもまだ一部で期末考査直前あるいは真っ只中の学校がありますので今日も教室は開けています。なんだかんだ言いながらも皆素直に勉強しに来るので、こちらとしてはやはり結果を出させてあげたいなと思うその一点につきるわけです…(^_^;)

生徒の質問対応や期末対策の合間に授業の準備もするわけですが、昨日たまたま見ていたTEDで面白そうなプレゼンがあったので、近々高1クラスか高2クラスで使おうかなと思ってます(流石に高3クラスではあまりに受験からかけ離れると暴動がおこりそうなのでやめときます)。このプレゼン、時間も約5分ぐらいなので授業でプラスαの題材として取り扱う分の長さとしてはベストですね(^^)。

このプレゼン、内容はArtificial Intelligence(AI)に関するもので、今の子供たちが大人になる頃には今の仕事の多くがなくなっている、みたいな話は生徒たちも学校やテレビなどで耳にしているみたいなのですが、このTalkでは「AIができないこと」すなわち「将来もなくならない仕事とは?」をテーマに語られているので高校生ぐらいであれば結構食いつきが良いのでは?と期待してます。

とは言うものの、こればっかりはやってみないことには…(^_^;)

さて、彼らの反応はいかに??


結構おもしろいですよ...

あなたはもし自分に万一のことがあった場合、臓器提供に同意しますか?

この問いにYESと答えている国民の割合が、一桁台から上限で10%台前半にとどまる国と、なんと国民の95%〜後半台がYESと言う国とがヨーロッパには混在するらしく、面白いのはヨーロッパのどの地域を見てもこの中間に属する国がほぼなかったそうです。
 
つまりヨーロッパは臓器提供に関しては2つのグループにしか分けられず、片方のグループに属する国では臓器提供に同意する率が国民の一桁〜10%台である一方で、その割合が95%以上の国からなるグループとの2極化になっているというのです。
 
なかなか面白いデータですよね・・・。

この2つのグループを構成する国々の間に一体どんな違いがあるんでしょうね?

これに加えてさらに興味をかきたてるもう一つのデータが、提供率の超低いグループに属する国の1つがドイツであり、一方の臓器提供率が非常に高いグループに属する国の1つがオーストリアだそうです。
 
ドイツとオーストリアで、一体何がそこまで国民の意識を大きく変える要因があったんでしょうか?
 
ここまで読まれて「一体何の話や」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、一方でこれを読まれて「あーあれね」と思われた方は受験生か英語の先生かもしれません。
 
これ、実は先日授業で取り上げた神大の入試で出題された英語の読解問題でして、結構面白くないですか?入試問題もこんな内容ばかりだと授業をしてて楽しくなるんですけどね…(^_^;)
 
 
あ、話が途中でそれましたが、神大の英語の入試問題ではちゃんとこの要因が書かれていますので、「結局原因は何やってん!?」と気になる方は神大の赤本にGO!

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