LEGLABO 講師ブログ

英語がつかえるって? ラスト

このテーマも今回がラストです。

 

英語が母語ではない日本人の話す英語が相手に通じるためには、 

①「正しい英文法」に基づいて

②「正確な発音」で

③「はっきりと」話せる

ことが必要であると書きましたが、今回は③について。

 

はい、

 

「はっきり」と話す、です。

 

当たり前のようで、当たり前じゃないんです、これが(^_^;)

 

これにもう一つ加えるとしたら

 

「大きな声で」はっきりと話す

 

なのですが、これが結構できていないケースが多いように自分の体験を振り返っても感じます。

 

よく「日本人の話す英語は通じない」とまことしやかに言われますが、あれ、たいがいのケースで単に声のボリュームが小さいだけとちゃうか??と個人的には思ったりするわけです。

 

なぜボリュームが小さいのか?

 

「ま、シャイな民族なので・・・」と自他ともに言われがちですが、

思うに、「発音に自信がないから」というのも一つに挙げられるかもしれません。

 

その点、例えば、クラスメイトのアラブ人なんかはデカイ声で

I came here at eight セルティ!!

と叫ぶので、「ああ、8:30に来たんやな」とわかるのですが、

一方で

「thirtyをセルティって・・・プププ」

と笑う人もいるかもしれないわけですよね(-_-;)?

でも、伝わるわけです。

 

少なくとも、自信なさげに

I came here at eight thirt...

とモゴモゴ言って、案の定、周りの人から

Sorry?(え?)

とか

Come again?(なんて??)

と突っ込まれて

「ああ、私の発音やっぱり通じへんわ・・・」

と勝手に自信喪失して、ブルーになるよりかは100倍マシやと私は思うわけです。

 いや、単にあなたの声が小さくて聞こえなかっただけですよ・・・と。 

 

これ、実は私のイギリス滞在中に、日本語で逆の経験がありました。

海外にいると、日本語を勉強している外国人とも出会うことがあるわけで、そんな折に、彼らの「日本語練習」に付き合ったりすることもあるわけです。

その中で、時々、相手の声が聞こえなかったり、単にこっちの意識が先方に向いてなかったりして、「え?なんて?」て聞き返すことも当然あるわけです。全く悪気なく(^_^;)。

というか、日本人同士の会話でも普通にありますよね?

 

そんな時、

「あ、変な日本語話してしまったかも?」

と一瞬ひるむ外国人もいるわけです。

 

実際は、ただ「私が聞いてなかっただけ 」「声が聞こえなかっただけ」

だったにも関わらずです。

 

ですので、聞き返されたら、基本的には大きな声で、もう一度繰り返せばよい、と。 

それが、ただしい発音であれば、基本的には伝わります。

ですので、『ネイティブ』っぽくなくても全然OKなので、前回のブログで書いた通り、正しい発音を学ぶことは必要なのです。 

 

「わかりました。では、今後声は大きく出します」

あるいは

「実際、大きく出してます」

という場合、次に大切だと思うのは「はっきり」と話すことだと思うわけです。

 

これは①でも触れましたが、逆の立場なら理解しやすいことですよね?

 英語以外の母語に影響を受けた、時に強いなまりのある英語を聞き取らなければならない際に、

それが機関銃のようなスピードで話されるのと、

はっきり明瞭な発音でゆっくりとしたスピードで話されるのとで、

どちらが理解しやすいかはもはや言わずもがなでしょう。

 

もちろん一定の流暢さは必要です。

 

が、

 

大切なことは 『ネイティブ』っぽい、流れるような発音をしてドヤ顔することではなく、

 

第三者にあなたの言っていることを正しく理解してもらうことにあるわけです。

 

欧米の大学や大学院に正規留学をする場合、一般的に

北米の大学・大学院だとTOEFL

英国・豪州の大学・大学院だとIELTS

などの、「英語圏の国で高等教育を受けるにあたって、必要な英語力は持っていますよ」ということを証明するために受けないといけない英語の試験があるのですが、これにはもちろんスピーキングの試験もあるわけです。

 

その試験に向けてある程度練習を積むと、少しずつスムーズに話せるようにはなってくるのですが、

スムーズ=流暢な英語=それっぽく速く話す

と誤解して、流暢さにばかり意識を向けて喋った初回のテストで、散々な結果に終わった経験が私にはあります。

そのことに気づき、二回目は相当スピードを落とし、

「ゆっくりと」

その代わり

「はっきりと」

話すことを心がけたのですが、それだけでグンとスコアが上がったわけです。

 

「それっぽく」話している、と思っているのはもしかしたら本人だけで、周りの第三者からすると、

「そのスピードで話すから余計に分かりづらいわ!!」

ということも十分ありえるわけです。

 

私が大学院で受けた授業の中で、とりわけ群を抜いて分かりやすい英語を話す先生がいたのですが、彼はポーランド出身の先生でした。

が、

もともとブリティシュ英語で教育を受けてきたためか、あるいは英国での滞在期間が長いためかのどちらかはわかりませんが、かなりくせのない、ブリティッシュ英語を話してくれるわけです。決してゆっくり話してくれているわけではないのですが、

「はっきりと」話してくれていること

colloquialと言われる「口語表現」を使わないこと

の2点が恐らく、彼の英語をノンネイティブが聞いた際に、非常にわかりやすい英語だと感じさせていたのかもしれません。

「それっぽいスピードで英語を話す」

「スラングや口語表現を使って英語を話す」

というのは、何となく「英語の話せる人だ!」と周りに思わせるためには効果的な手段かもしれませんが、

コミュニケーションの目的とは、

相手に自分の語学力の高さを誇示するのではなく、

意思疎通を図ることにあるわけです(当たり前のことですが・・・(-_-;))。

 

相手に誤解をもたらす危険性がある

相手に理解されない危険性がある

 

と思ったら、そういう諸要因は除外する方が良いと思うわけです。

 このように見てくると、

「話す」という点に焦点を当てて、英語が「つかえる」ようになるためには?

というテーマで考えたら、

①「正しい英文法」に基づいて

②「正確な発音」で

③「はっきりと」話せる

の3点さえしっかりと押さえておけば、ひとまずの目標設定としては必要十分ではないかと思われませんか?

ここで言う、「ひとまずの目標設定」とは

将来的に英語圏の大学に留学したり、海外で勤務するとなった際にもさほど慌てなくて済む

というレベルでの目標設定です。

 更に、この3点であれば、

受験英語を通じて鍛えることは十分可能であり、同時に、かと言って、一朝一夕で身につくものでもないことを考えると、それなりにかける時間・労力は必要なわけで、そうなると、なおさら受験勉強時に、こういった点を意識して、指導・学習内容に組み込むことは、学習効率の面からも、非常に意味がある、と私は思うわけです。

 

というわけで、皆さんもレグラボで一緒に頑張りませんか?(^^)

レグラボはいつでも扉を開けてお待ちしておりますm(_ _)m

【おわり】

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