LEGLABO 講師ブログ

発音・アクセント問題

校内生が持ってきてくれた学年末テストの問題と本人の答案を眺めていると、やたらと間違いの多い箇所があったので、どんな問題やろか?と思って問題用紙を見るとそれは果たして発音・アクセント問題でありました。

『次の単語の下線部の発音が他の三つと異なるものを選びなさい。』

とか

『次の問いで第一アクセントの位置が他の三つと異なるものを選びなさい。』

といったような問題です。

たいていの日本人であれば、一度は目にしたことがある問題かと思います。

従来の日本式英語指導で、生徒の英語力の音声面をテストしようとした時に、頭をひねって考えだした苦肉の策であろうことが伺えるこの発音・アクセント問題なのですが、なかなかこのテスト形式ももはや限界に来てるのではないかと思われるのです。

因みに、こういうテスト形式に慣れていない帰国子女が結構間違うのもこの問題でして、間違えたことが分かった時の彼らのどこか腑に落ちない表情にはいつも苦笑いをするしかないわけで、本人達曰く、「でも向こうではこうやって発音してましたよ」と・・・。

日本語バージョンで考えてみたら、こんな感じでしょうか?

問:次の下線部の発音で、他と異なるものを選びなさい。全て同じ発音であれば、◯をつけなさい。

 おさん ・ い ・ 

こんな問題をネイティブの日本人にやらせたら、多分結構な割合で、◯を答えにする人いると思うのですね。「おとーさん、とーい、とーぜんなので、◯とちゃうの?」と。それを「おとーさんではなく、おとうさん、ですよ!」と説明したところで、ネイティブジャパニーズは「そんなん、どーでもええやん!!」となるのではなかろうか?と。

因みにセンター試験でも未だに出ているこの出題形式ですが、他国の人から見たらかなり滑稽な問題に見えるらしく、大学院の授業でこんな問題が日本の大学入試センター試験で出題されている、という奇異な例として、教授がセンター試験の問題をプロジェクターに映し出したのですが、その時のクラスメイトの反応が果たして「・・・なにこれ?・・・プププ」か、または努めて友好的に「へぇオモシロイ問題ね〜」という、こちらからしたら何がオモシロイのかよく理解できない反応であり、更にはこういう問題を政府が出題している意図について説明してくれない?みたいことを教授から言われた時の、いたたまれなかった気持ちを今ふと思い出しました・・・。

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